荷捌き場とは?役割や課題、建て替えについて

2019年の物販系分野のEC市場規模は、前年より8.09%*も伸びました。市場の拡大に伴い、輸送トラックが利用する荷捌き場やトラックターミナルの需要も増加しています。

しかし建設にはコストがかかることや、既存の荷捌き場・トラックターミナルの老朽化が課題です。そこで荷捌き場の課題を解決するため、今回は低コスト・短工期で建設できる上屋テントを紹介します。

*参照:経済産業省|電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました

荷捌き場・トラックターミナルとは?

まずは、荷捌き場やトラックターミナルがどのような施設なのかを解説します。

荷捌き場やトラックターミナルは物流拠点

荷捌き場は集荷されたものを輸送先別に分け、一時保管する場所のことです。一方、トラックターミナルとは、生産拠点や集荷地から貨物を運ぶ大型トラックと配送のための小型~中型トラックの間で、貨物の積み替え作業を行う施設です。

荷捌きをメインで行う小中規模の建物を荷捌き場、大規模で多くのトラックが集まり、集荷・仕分けだけではなく加工・梱包などの機能もあるような建築物はトラックターミナルと呼ばれます。いずれも荷物の積み替え作業に使われる物流には欠かせない施設で、全国各地に設置されています。

荷主から集荷された貨物は荷捌き場やトラックターミナルに集められ、トラックで配達エリアにある別の荷捌き場や配送先へと輸送されます。施設内では、同じ方面に向かう貨物を仕分けて別のトラックに積み替える作業が行われる仕組みです。

トラックターミナルの種類

施設を利用する運送事業者によって、トラックターミナルは以下の2つに分類されます。

  • 一般トラックターミナル:不特定多数の運送事業者が利用できる施設。国土交通大臣の許可が必要。
  • 専用トラックターミナル:自社で利用するために設置した施設。国土交通大臣の許可は不要。

参照:国土交通省|トラックターミナルとは?

一般トラックターミナルは複数の事業者が共同利用するため、安全面や物流機能の維持を考慮し、設置には国土交通大臣の許可が必要です。多くの運送事業者が利用できることから、特に一般トラックターミナルは円滑な物流を実現するための重要な役割を果たしています。

トラックターミナルの役割

トラックターミナル内には、荷扱場と配送センターが設置されていることが一般的です。荷扱場とはトラック間の積み替え機能や、小口貨物をまとめてロット単位の貨物に仕分ける混載機能をもつ施設です。配送センターでは貨物の保管や、出荷前に販売単位の変更や商品加工を行っています。

ここでは、トラックターミナルが持つ役割をご紹介します。

ターミナル間の中継地点や集配の拠点としての役割

トラックターミナルの役割の一つとして挙げられることは、都市間の中継地点や拠点としての機能です。トラックターミナルを拠点として、都市間を移動し次のトラックへ貨物の積み替えを行います。

拠点間を往復することで、同じトラックが集荷~集配までを担当するよりも、効率的に貨物を輸送できます。

荷捌きをする場所としての役割

トラックターミナルには、荷捌きをするための場所としての役割があります。荷捌きとは集荷された貨物を輸送方面別に仕分けし、別のトラックへ積み替えを行う作業です。

拠点間の輸送には大型トラックを使用することが多いため、積み替え作業にはある程度広い敷地を必要とします。また屋外で積み替え作業をすると、雨風の影響で貨物が損傷する恐れもあることから、屋根のあるトラックターミナルが活躍するのです。

配送に関する作業を行う場所としての役割

トラックターミナル内の配送センターは、貨物の保管機能や加工・品揃え機能をもった施設です。貨物を一時保管したり、出荷前に貨物の加工や包装を行ったりする役割をします。

保管機能とは貨物を一時保管し、発注に応じて発送する機能です。在庫管理のために重要な役割をもちます。加工・品揃え機能は貨物の加工・包装を行うほか、販売単位への小分け作業を担っています。

保管・加工された貨物は、各エリアにある別のトラックターミナルへ運ばれて発注した店舗や個人へ届けられる仕組みです。

荷捌き場・トラックターミナルの課題

荷捌き場やトラックターミナルは、貨物輸送を効率化し物流の発展・維持に欠かせない施設です。しかしEC市場拡大や設備の老朽化など、乗り越えるべき課題もあります。

ここでは荷捌き場・トラックターミナルの課題に対する解決策についてご紹介します。

建設コスト

荷捌き場やトラックターミナルには、貨物の積み替えスペースや保管・加工をするスペースが必要です。積み替えの際に貨物が損傷してしまうことを防ぐための屋根は必須で、横からの雨風を防ぐために壁が必要なこともあります。特にトラックターミナルの場合は積載量10トンクラスの大型トラックも出入りするため、高さと広さを兼ね備えた建物を建設しなくてはなりません。

到着するトラックの大きさによっては荷捌き場やトラックターミナルの建設には大きなコストがかかります。一時保管のスペース以外に在庫管理や梱包のための施設設備を揃えると、最終的なコストはより大きなものになるでしょう。

コストを削減しつつ新たなターミナルの建設を検討している場合は、荷捌き場やトラックターミナルをテント倉庫として建設することをおすすめします。

EC市場の拡大に伴う需要増加

EC市場拡大に伴う荷捌き場やトラックターミナルの需要増加も課題の一つです。EC(Electronic Commerce)とは電子商取引のことで、インターネット通販による商品・サービスの売買を指します。

経済産業省の調査によると、令和元年の国内EC市場は前年より7.65%拡大*しました。スマートフォンの普及によって、ECサイトを利用する消費者が増加していることに伴い、国内EC市場の規模は年々拡大しています。同時に宅配便の取り扱い個数も増加傾向にあり、平成30年度の宅配便の取り扱い工数は過去10年間で最も多い430,701個を記録しました。** 今後もECサイトを利用する消費者が増えれば、宅配物を集荷・配送するための施設として荷捌き場やトラックターミナルの需要はより高まるといえるでしょう。

*参照: 経済産業省|電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました

**参照:全日本トラック協会|日本のトラック 輸送産業 現状と課題2020年

設備の老朽化

現在国内で利用されているトラックターミナルの多くは、築年数が30年以上経過しているといわれています。トラックターミナル施設の老朽化による機能低下のリスクが問題となっています。ただし、設備を一新するためには大きなコストが必要です。建て替えにも費用がかかるため、より安いコストで建設できる倉庫が望ましいでしょう。

上屋テントによる荷捌き場・トラックターミナルのメリット

上屋テントとは、雨や太陽光を避けるための屋根がついているテント倉庫です。壁がないため、トラックの貨物を積み下ろしや乗り入れが容易にできます。

荷捌き場やトラックターミナルの建設コストを抑えたいときにおすすめの上屋テントについて、メリットをご紹介します。

低コスト

上屋テントは、低コストで建設できることがメリットです。建設地の状況やテントの大きさにもよりますが、従来工法による荷捌き場用の倉庫より低価格での建設が可能です。

また、上屋テントは軽量素材を用いているため、脆弱地盤でも地盤改良が不要で、工事費を削減できることが低コストの理由です。また従来の工法よりも少ない素材で、組み立ても容易であることから工事費を安く抑えることができます。

特に当社の上屋テントシートは、耐用年数15~20年と長いことが特徴です。修繕するときはシートの張り替えだけで済むため、コストを削減できます。従来の工法による建築物のように建て替え時も、撤去が容易で短い工期で対応可能です。

工期が短い

上屋テントは軽量鉄骨で骨組みを作り、天井部や側面にシートを張る仕組みになっています。そのため、一般的な倉庫の建設よりも工程が少なく短期間での施工が可能です。構造はシンプルですが、当社の骨組みは「重量角パイプ」を使用しています。重量角パイプはパイプトラス構造と比較して強度が高く、サビにも強い素材です。

採光性が高い

上屋テントのメリットとして挙げられることは、採光性が高いことです。

荷捌き場は、貨物の安全のため倉庫や屋根のある場所で積み替えや積み下ろし作業を行います。しかし、大きな屋根は太陽光を遮ってしまうため、室内は暗くなりがちです。

上屋テントの天井に張られているシートは採光性が高く、太陽光が自然に入ってくる仕組みをしています。シートはUVカット機能もついているため、テント内の貨物が紫外線で傷みにくいこともメリットの一つです。

テント倉庫と組み合わせることで荷物の保管庫としても最適

荷捌き場やトラックターミナルでは、建設コストや設備の老朽化、EC市場の拡大による需要増加が課題となっています。

今回ご紹介したように、上屋テントは建設コストを安く抑えられる上、短い工期で建てられることがメリットです。暗くなりがちな倉庫内の採光性もよく、貨物の痛みを防ぐUVカット機能もあります。荷捌き場の役割である貨物の保管・加工機能については、側面のついたテント倉庫で対応が可能です。

テント倉庫や上屋テントを利用することで、低コストで建設できることができるでしょう。もし荷捌き場やトラックターミナルの建て替えや新設を検討しているのであれば、ぜひ一度当社にご相談ください。貴社に合った最適なテント倉庫や上屋テントをご案内いたします。

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