テント倉庫の生地はどんなものがある?種類やカタログについて紹介します!
スピーディかつ低コストに倉庫を準備したい場合は、さまざまな生地を使って作ることのできる、テント倉庫が便利です。テント倉庫ならすぐに完成し、コストも安く、しかも一定の丈夫さも期待できます。しかし実際にテント倉庫を使ったことがない人も多いでしょう。
本記事では、テント倉庫の特徴や、生地の選び方を解説します。あわせて生地カタログも紹介します。役立ててください。
Contents
そもそもテント倉庫とは
テント倉庫とは、骨組みにシートを張ることで作ることのできる、大容量の倉庫型テントのことを言います。かなり大きく、広いものも製作が可能なため、たくさんの商品在庫や資材などを収納できる利便性の高さが魅力です。
テント倉庫の特徴としては、まずシンプルな構造で納期が短く、さらにコストを抑えられるということが挙げられます。また、全体の重量が軽いため、耐震性にすぐれているのもメリットです。
骨組みの上にシートを張るという構造上、シートの質によって重量や耐久性が左右されます。
テント倉庫の生地の選び方とは
テント倉庫の生地は、テント倉庫そのものの使用用途や建設地域などによって、適した生地が異なります。ここではテント倉庫の生地の選び方を解説します。
テント倉庫(平成14年国交告667号)か(666号)か
テント倉庫には、国交告667号と国交告666号の2種類があります。667号と666号とでは、対象になる建造物そのものが違います。規模や用途にも違いが出るため、目的に応じたテント生地を選択することが大切です。
2種類を比較してみましょう。
国交告667号 | 国交告666号 | |
告示の対象 | テント倉庫建築物 | 膜構造建築物全般 |
使用目的・用途 | 倉庫・物品保管 | 倉庫・物品保管・荷捌き場・作業場・運動施設など |
規模 | 延べ床面積1,000㎡以下 | 制限なし |
高さ・間口の制限 | 軒高5m以下、間口30m以下 | 軒高制限なし、高さ13m以下
(高さ制限回解除条件あり) |
階数制限 | 1階建てのみ | 階数制限なし |
壁面 | 壁が必要 | 壁面オープンの設計も可能 |
屋根の形状 | 切妻屋根面、片流れ屋根面又は円弧屋根面 | |
テントの構造 | 骨組膜構造 | 骨組膜構造・サスペンション膜構造 |
※ 出典:国土交通省|平成 14 年 7 月 23 日国土交通省告示第 667 号
※ 出典:国土交通省|平成 14 年7月 23 日国土交通省告示第 666 号
保管するのは不燃性物品か可燃性物品か
倉庫の中に保管する物品が不燃性か、可燃性かによってもテント倉庫用の生地は変わります。
不燃性物品とは、陶器、磁石、ガラス、金属、鉄骨などを指します。また可燃性物品は、紙、プラスチック、スチロール、木材、布製品などです。
建設地域の種類は何か
テント倉庫用の生地を選ぶにあたり、建設地域が防火上、どの地域に区分されているかを必ず確認しましょう。
もし火事が起こったときに延焼を防ぐため、建物の密集地域や、繁華街、住宅街などには防火地域指定がなされています。火災のときには、消防車等の通行を妨げないようにする目的もあります。
防火地域は延焼の可能性が高いと考えられる地域で、原則は鉄筋コンクリート造の耐火建築物、もしくは100㎡以下の準耐火建築物に限られます。
次に指定されるのが準防火地域で、1500㎡以上であれば鉄筋コンクリート造の耐火建築物、500㎡超〜1500㎡以下は準耐火建築物、500㎡以下の場合は屋根が不燃材料であることが求められます。
22条区域(建築基準法22条指定区域)は、準防火地域ではありませんが、やはり防火性を高めるべきとされており、不燃材の屋根であることが条件となる地域です。
床面積はどれくらいか
ここまでに解説してきた保管物品の不燃性か可燃性か、さらに地域が防火地域であるか準防火地域であるかなどに加えて、床面積の広さによって選択できるテント生地が異なります。
延焼の恐れがあるのか
テント倉庫を作る地域に、延焼の恐れがあるのかないのかによっても、生地は異なります。
延焼の恐れのある部分とは、建物や道路に設定される延焼ラインの内側に入ってしまう部分のことを指します。隣地境界線は、道路にも建物にも設定されるものです。道路であれば、道路の中心線から左右に3mの範囲内を示します。建物であれば、隣地境界線から3mの範囲です。
この範囲を示すラインを延焼ラインと呼びます。新規に建てる建物の1階部分、テント倉庫の場合は本体部分が延焼ラインにかかる場合は、延焼の恐れがあるとみなされます。反対に、延焼ラインにかからない場合は、延焼の恐れのある部分以外の部分です。
テント倉庫の生地を取り扱っているのは?
テント倉庫の生地を取り扱っているメーカーには、まず東レがあります。一般のテント生地に加えて、遮光、透明テントなどもラインナップされています。次いで帝人でもシート生地の取り扱いがあります。防火素材、不燃素材だけではなく、耐熱、耐電、防虫シートといったラインナップも特徴です。
またオリジナルの特注シートなどを取り扱うのが、株式会社OSテックです。たわみが少なく、水たまりを抑制するなど、機能性にすぐれたテント生地を開発、提供しています。
テント倉庫の生地カタログを紹介
それでは目的にあった最適な生地を選択するためにチェックしたい、テント倉庫用の生地カタログを紹介します。
カラーバリエーションカタログ
テント倉庫の全体的なイメージや存在感を左右する、テント生地のカラーバリエーションがわかるカタログです。
ベージュ、グレー、ブラックといったスタンダードな色から、ブルー系、グリーン系、イエロー系やレッド系などさまざまなバリエーションがあり、企業として打ち出したいイメージなどで自由自在に決められます。
酸化チタンカタログ
テント生地の耐久性に関わる酸化チタン光触媒生地のカタログです。
酸化チタンによって光触媒の施された素材は防汚機能にすぐれ、さらに強度も不燃性も高いため、利用範囲が広いのが特徴です。さらに安全で長持ちするテント倉庫を製作できます。
フェラーリカタログ(OSカスタムFR1)
Serge Ferrari社による特許技術、プレコントラン製法を用いたテント倉庫用生地のカタログです。
通常、テント倉庫などに用いられる生地は、ヨコ糸方向のテンションがかけられていないためにヨコ方向にたわみがでやすくなります。プレコントラン製法ではタテヨコ両方にプリテンションを加えた上で表面処理を施しているため、極力たるみの少ない状態で、長くテント倉庫を使用できるのがメリットです。
フェラーリは海外製のシートですが、自社で大量生産・輸入を一括管理しているため、コスト面では国内製と同価格か、それよりも安価に抑えることが可能です。
また国内製のシートでは、台風の時期など需要の大きいときに在庫が不足することもあります。しかしフェラーリ生地は国外からの定期的な供給を実現しているため、台風の時期であっても在庫をキープできるのがメリットです。
遮熱防汚タイプカタログ
遮熱防汚タイプカタログは、テント倉庫用の生地のうち、遮熱性や防汚性にすぐれた商品を紹介するカタログです。
遮熱性がすぐれていると、倉庫内の機能を夏場でも従来の3~5度低く抑えることができ、倉庫内作業の効率を高めることができます。防汚性、耐久性にもすぐれ、素材そのものはもちろん、遮熱性能も長持ちする生地です。
まとめ
テント倉庫の生地には光触媒機能のついたもの、遮熱防汚性にすぐれたものなど、さまざまな種類があります。用途に応じて検討するのはもちろん、テント倉庫を作る場所の防火指定などもしっかりとチェックしながら生地選びを行いましょう。
機能性の高く長持ちする生地でテント倉庫の設置を検討している方であれば、ぜひOSテックのテント倉庫をご検討ください。OSテックの建てるテント倉庫は、オリジナル特注シート「OSカスタムFR1」を利用しており、たわみが少なく、高い耐久性を誇ります。他社製品の2倍の厚さのコーティングやトップコートの特製樹脂も強みです。
「テント倉庫とひとくちに言ってもどんな生地がよいのかわからない」「テント倉庫の生地ってどれも同じじゃないの?」と疑問や悩みをお持ちの方はぜひ一度OSテックにご相談ください。用途や予算に合わせて、最適な生地のテント倉庫をご案内いたします。